人々の思いを乗せて、21の山車・屋台・御輿が、城下町の面影を残す通り沿いを練り歩きます。
粋で軽妙な佐倉囃子とともにお楽しみください。
山車人形は秋祭り期間中展示されており、間近で鑑賞することができます。
展示場所につきましては、
秋祭り観光MAPよりPDFをダウンロードしてご覧ください。
※山車人形は、すべて佐倉市指定有形文化財に指定されています。
佐倉の秋祭りでは「山車」と「御神酒所」と呼ばれる破風屋根の屋台と「御輿」が祭礼で
城下町の鍵の手の道を練り歩きます。
山車の特徴は、、頂上に天井から降りてくる神様の目印となる人形(依代)があることです。
江戸の名工たちの手によるもであり、一見の価値があります。
また、山車は「おだまき」(写真4)という縄と木の滑車を使用したカラクリ装置の丸木に縄を巻き取ることで
「幕が現れた状態」(写真2)となり、反対に縄を丸木から引き出すと「最も縮んだ状態」(写真1)となる。
ちなみに上町、仲町の山車は後方に横町の山車は中央にこのカラクリが備わっています。
山車にこのカラクリが備えられた理由は、江戸時代に神田神社・日枝神社の祭礼中、
城内まで行列をなし運行するため、江戸城城門をくぐる必要があったためです。
幕府の援助と影響が大きかった「天下祭」で使われていた山車を佐倉新町が明治期に購入しました。
現在は城門をくぐることはなくなっていますが、電線や看板をくぐるのに山車の上げ下げが
今も行われているのでご覧になってください。
御神酒所(屋台)の特徴は囃子台から上を回転させられることです。
各町の会所を通る時や祝儀が出た時に、御神酒所を正面に向ける「角付け」と呼ばれる行為が行われ、
お囃子を奏で、手踊りを披露します。
また、時に交差点では囃子台上部をグルグルと回転させる「はなぐるま」を行います。
御神酒所の周りについた提灯が大きく揺れ、踊り手もお囃子も活気たてられ、こちらも一見の価値ありです。
また、神社神輿が来た時も注目してください。神社御輿が各町に到着すると、神社神輿を待つ氏子の人の
畏敬の姿勢の中で、神社御輿は「さらば久しい、さらば久しい、さらば久しい」の掛け声の下、
巨大な神輿を天高く突き出し、その後、先端部分を御神酒所(屋台)の欄干に掛けてます。
佐倉の秋祭りには、江戸から引き継いだ文化とともに、佐倉にしかない祭礼文化が息づいています。
一般的に御神酒所とは神様に御神酒などを奉納する場所のことを言います。
本来新町の町内は山車と屋台それぞれを所有していました。
古写真からも囃子台に三宝の上に御神酒や海の幸、山の幸をささげていた様子が見られ、山車を引き回し、屋台で神社神輿への奉納をしていました。
このことより屋台のことを御神酒所と呼ぶようになったと言われています。